ハンガリーへの旅行を計画されていますか?ハンガリーは安全な国なのか、治安は大丈夫なのか気になりますよね。
一般的に、西ヨーロッパに比べて東ヨーロッパの治安はよいとされています。
結論から言うと、ハンガリーも例外ではなく、基本的に治安は良好、危険を感じることは少ないです。
命にかかわるような凶悪犯罪もほとんどありません。
しかし、スリや置き引きなどの被害には、気を付ける必要があります‼️
私は10年以上、ハンガリーへ渡航する留学生に関わる仕事をしていたので、ハンガリー在住の留学生や、彼らに会いに来たご家族がスリや置き引きに遭ってしまうケースを見てきました。
その経験を踏まえて、ハンガリー旅行でどんなシチュエーションに気をつけなければならないか、こちらの記事で詳しく説明していきます。
スリや置き引きの被害は、ちょっと気持ちが緩んでいる時に起こりがちです。
羽目を外さず、今回の記事でご案内する内容をきちんと守っていれば、被害に遭う確率はグッと減るはずです。
ハンガリー旅行を楽しいものにするために、ぜひ最後まで目を通して、安心してお出かけになってください🎉
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ブダペストでどの地区に宿泊するのが安全?ホテル探しに役立つ情報をまとめた記事はこちらです!
りり / 旅行大好き
ハンガリーの首都、ブダペスト在住19年
1人旅が大好きで、世界50カ国以上を訪問
東京で旅行会社に4年勤務経験あり
ヨーロッパに長年いるけれど、実はインドや暖かい国が大好き
旅のプロとして、みなさんに役立つハンガリー情報や、旅行情報をお届け中!
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ハンガリーの治安は基本的には良好。スリや置き引き、偽警官には注意
近年、ハンガリー政府は治安対策に力を入れているため、犯罪認知件数は10年前に比べると減少しています。
しかし、人口1000人当たりの犯罪件数を日本とハンガリーで比べると、ハンガリーでの犯罪発生率は3倍以上になるので、日本ほど安全とは言えません。(在ハンガリー日本国大使館「安全のしおり」を参照)
主な被害はスリや置き引き。また、観光シーズンには偽警官が現れる場合もあります。
被害に遭わないよう、以下のことに注意してください。
スリや置き引きに注意
私が留学生のコーディネーターをしていた時に、実際に学生が被害にあった実例と、被害を防ぐための対策についてまとめました。
- オープンテラス席でテーブルにスマホを置いて食事をしていたら、途中でスマホがなくなっていることに気がついた。食事の途中、突然話しかけてくる人がいたので、気を取られている間に被害にあった可能性大。
→貴重品からは手を離さないようにする。テーブルに置きっぱなしはついついしてしまいがちなので、要注意。 - ブダペストから地方へ移動する電車の中で、網棚にリュックサックを置いてトイレに行った。下車する時まで気がつかなかったが、中に入れていたノートパソコンだけが抜き取られていた。
→貴重品は置きっぱなしにしない。見張りをしてくれる同行者がいない場合は、面倒でも常に持って歩く。
- 混雑しているトラムに乗車。コートのポケットにスマホを入れていたが、トラムから降りたらポケットのスマホがなくなっていた。
→混雑している場所でスリは多発。貴重品はカバンの奥底に入れたり、ファスナーがしまるポケットに入れ、さらも周りで怪しい動きがないか常に注意する必要あり。 - 混雑している地下鉄にリュックサックをしょったまま乗車。地下鉄から降りたらリュックサックの脇ポケットのファスナーが全開になっており、財布が抜き取られていた。
→リュックなどは自分の前で抱える方が安全。財布はリュックサックの一番奥に入れておけば盗られなかったかもしれない。
- 友達とイタリア旅行をして、国際列車で西駅に到着。駅の側のカフェで旅の話に夢中になっていたら、スーツケースの上に置いてあったボストンバッグが丸ごと盗まれていた。貴重品は身に着けていたので大丈夫だったが、せっかく買ったお土産が一瞬ですべてなくなってしまった。
→疲れている時は注意力も散漫。大きめのカバンも、足元において足で挟むなど、体から離さないようにする。 - 若者で混雑しているレストランで、10名ほどで集まって食事をしていた。トイレに行く時にかばんを席に置きっぱなしにして戻ってきたら、かばん丸ごと盗まれていた。友達は全員話に夢中で、犯人が近づいたことに誰も気がつかなかった。
→同席者がたくさんいても、誰もあなたのカバンを気にしていなければ、スリに狙われる。自分でカバンを持って歩くか、信頼できる同行者に見てもらうようお願いしなければならない。
偽警官に注意→クレジットカードや現金の提示を求められたら、絶対怪しい!!
留学生が何度か偽警官の被害にあってしまったことがあります。
実は私も、偽警官に街で声をかけられたことがありますが、そういう人がいると知っていたので被害には遭わずにすみました。
偽警官は街の中の人が少ない場所に潜んでいて、道に迷ったふりをした人とグルになって行動しています。
道を聞いてきた人(偽警官とグルの人)と地図を眺めている時に、偽警官が登場。闇両替や麻薬取引を疑うという体で、身分証明書の代わりにクレジットカードや現金の提示を指示してきます。
本物の警察が事情聴衆をする場合は、まずはIDカード(パスポート)の提示を求めます。
クレジットカードや現金の提示を求める人は、100%怪しい人です。
偽警官ではなくとも、馴れ馴れしく話しかけてきて「日本のクレジットカードを見てみたい」と言われるケースもあるようです。カード番号を控えられてしまったらおしまいです。
あなたが旅先で会った人に、突然「クレジットカードを見せてください」なんて言いませんよね?
お人好しな日本人がひっかかりやすい手法です。気をつけましょう。
ハンガリーの治安 ブダペストで気をつけたいエリアのマップ紹介
ハンガリーの首都ブダペストは人口約180万人で、国の全人口の約5分の1を占めます。
ブダペストには観光客も多く、ハンガリーの他の都市ののんびりした雰囲気に比べると、物騒な場所もいくつかあるので注意が必要です。
🟥 赤いラインで囲った部分(ブダペスト8区の治安がよくない場所。用事は多分ないので足を踏み入れない)
🟨 黄色いライン(トラム2番。景色がよく観光客に人気の路線で、混雑時に狙われやすい)
🟩 緑色のラインで囲った部分(ブダペスト7区。若者に人気のバーが多く、酔っ払っている時にスリに狙われやすい)
🟦 青色①番(デアーク・フェレンツ広場。女性2人組がぼったくりバーのカモになりそうな男性を探している)
🟥 ブダペスト8区 治安が悪め 赤いラインで囲った部分
国際列車や国内列車の始発駅となる東駅(Keleti pályaudvar/①)や、ホテル利用やトラム・地下鉄の乗り換えで利用することも多いブラハ・ルイーザ広場(Blaha Lujza tér/②)の東側は要注意です。
安全と言われるハンガリーの中でも、若者数人に囲まれて、財布を盗られるなどの犯罪が多い地区です。
観光ではあまり行くことがない地区ですので、用事もないのにこの方面へむやみに1人で出歩くようなことはやめましょう。
この地区のホテルや民宿は安い傾向にありますが、選択しないようにしてください。
🟨 トラム2番 黄色いライン
トラム2番は、ドナウ川沿いの美しいルートを走っていて、観光客に人気のあるラインです。主な停留所は国会議事堂・くさり橋・中央市場などです。
景色に気を取られている間や、混雑していて身動きがとりにくい時に、スリや置き引きの標的になりやすいので、注意が必要です。
ポケットの中にスマホや財布を入れっぱなしにしない、リュックサックは前に抱えて持つ、などの工夫をしてください。
写真撮影に夢中になって、カバンを椅子に置きっぱなしにするようなことにも気をつけましょう。
🟩 ブダペスト7区 若者が多く集まるバーやレストラン 緑色のラインで囲ったところ
スリや置き引きがよく発生するのは、人が多く集まるバーなどです。特に、ブダペスト7区は若者に人気のバーやレストランが多く、朝までどんちゃん騒ぎになっているお店がたくさんあります。
私の知り合いの多くがスリや置き引きの被害に遭っていた理由は、大体2つです。
- 混雑していて人の出入りが激しく、犯人も潜入しやすく逃げやすいような場所にいた
- 被害者本人がほろ酔い加減で、注意散漫になっていた
アルコールを飲んで楽しむことは問題ありませんが、お酒に弱い人は標的になりやすいので、羽目を外して飲みすぎないように気をつけましょう。
貴重品はホテルのセーフティーボックスに入れる・現金を多く持ち歩かない、高価なものは見につけて歩かない、荷物は減らして肌身離さないようにするなどの注意を心がけてください。
🟦 Deák Ferenc tér周辺(青色①)知らない人に声をかけられる場所→ぼったくりバーへ連れていかれる
観光客が多い Deák Ferenc tér(デアーク・フェレンツ広場)の教会周辺で、男性がよく被害に遭っています。
女性2人が「一緒にビールでも飲みませんか」と声をかけてきて、連れていかれるお店がぼったくりバー。高額なビール代を請求されます。
もちろんバーにいる人たち(筋肉もりもりのバーテンダーなど)は全員グルなので、逃げきれず支払いさせられる流れになってしまいます。
通常であれば2,000フォリント程度で飲めるビールなのに、30倍の値段の60,000フォリント請求されたという話も聞きます。
知らない人から急に食事やお酒に誘われても、ついて行かないようにしてください。
在ハンガリー日本大使館 安全の手引き
在ハンガリー日本大使館が、毎年「安全の手引き」を発行してくれています。
こちらにハンガリーの治安の最新情報が掲載されています。
安全の手引き(在ハンガリー日本国大使館)
https://www.hu.emb-japan.go.jp/files/000570056.pdf (引用元:在ハンガリー日本国大使館「安全・渡航情報」)
気持ちを緩めずにいて、極端に遅い時間に暗い場所を歩くなどの行動をしない限り、危ない目にあうことはほとんどありません
あまり心配はしずぎないで、でも羽目を外さず、ハンガリーの旅を楽しんでください。
万が一に備えて、海外旅行保険には必ず加入しましょう
何はともあれ、海外旅行の前には、必ず海外旅行保険に加入するようにしましょう。
海外旅行中は、思いがけないトラブルに見舞われたり、慣れない気候や食事のため体調不良になったりすることがあります。
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エポスカード 携帯品損害は20万円
携行品損害は20万円で、1個・1組・1対あたり10万円限度です。
高級時計や高価なノートパソコンをもって旅する場合には、万が一盗難にあうと被害額が保証額を上回ってしまう可能性があるため、注意が必要です。
ハンガリーではラフな格好をしている人が多いです。高級な時計やかばんを持っていたり、きらびやかな格好をしていると目をつけられてしまうかもしれません。
あまり華美になりすぎないようにするのも、スリや置き引きに遭わないための対策になります。
エポスカード 傷害治療費用は270万円、疾病治療費用は200万円
ハンガリー滞在中に運悪く体調を崩したり、事故に遭ってしまった場合、エポスカードの海外旅行保険で補償される金額は1疾病/1事故につき、270万円/200万円です。
ハンガリーの治療費用ですが、医療費が高額で有名なアメリカほど高くはありません。
ブダペストで一番高級なプライベートクリニック「FirstMed(ファーストメド)」の料金は以下の通りです。
- 風邪などの軽い症状で、家庭医に20分間の診療を受けた場合は約90,000フォリント(2023年10月現在、約38,000円)
- 複雑な病気の症状で、専門医に最大60分間の診療を受けた場合は161,000フォリント(2023年10月現在、約68,000円)
FirstMed以外のプライベートクリニックであれば、上記料金の半額以下で医療を提供しているところがほとんどです。プライベートクリニックが営業していない週末に、国立の病院にかかったとしたらさらに費用は安く収まります。
よほど長期にわたる入院などにならない限り、ハンガリーの医療費は海外旅行保険で十分にカバーできる金額です。
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万が一、ハンガリー滞在中にトラブルが発生した場合でも、インターネットにスマホがつながっていれば、助けを求めたり連絡すべき場所を確認できたりして安心です。
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ハンガリーの治安 基本的には良好だが、気持ちは緩めずに行動を!
ハンガリーの治安はヨーロッパの中でも安全といえるレベルですが、日本の犯罪数に比べると3倍発生数が多いというデータがあります。
観光客が気をつけなければならないのはスリや置き引き、偽警官です。
危ない地区には足を踏み入れず、混雑している場所や、アルコールの入る場所では、気持ちを緩めず過ごしてください。
知らない人にお酒を飲もうと声をかけられる時は、ぼったくりに要注意です。(特に男性のみなさん!)
海外でトラブルに万が一巻き込まれてしまった時に備え、海外旅行保険には必ず入っておきましょう。
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海外旅行の最中、インターネットが常につながっていると何かと便利です。
ハンガリーのホテルやカフェではWIFIが使えることがほとんどですが、移動中や万が一トラブルに巻き込まれた時にインターネットは重要。
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色々と案内してきましたが、ハンガリーでは羽目を外さずに、身の回り品に気を付けて過ごしていれば、危険な目にあうことはほとんどありません。
それほど心配しすぎずに、ハンガリーの旅をみなさんに楽しんでいただけたら嬉しいです。
以上、参考になる案内があれば幸いです!