ハンガリー南部に位置するペーチ(Pécs)は、国内で5番目に大きな都市であり、歴史と文化が豊かに調和する街です。ローマ時代からの長い歴史を持ち、多様な文化の影響が感じられる独特の雰囲気が漂います。
街歩き系の旅が好きな方には、ブダペストに次いで真っ先におすすめしたい素敵な場所です!!
街にはユネスコ世界遺産に登録された初期キリスト教墓地をはじめ、オスマン帝国時代の建築物からヨーロッパらしい華やかな文化遺産まで、芸術と建築の宝庫として知られています。
世界的に有名なジョルナイ陶磁器の生産地でもあり、その美しい装飾タイルや陶芸はペーチの文化的アイデンティティの一部です。
ペーチはよく「ハンガリーでいちばん地中海風の街」と言われます。
海のない国で地中海!?と思うかもしれませんが、「ハンガリーの南部にあって比較的温暖な気候」「ローマ時代の遺跡」「オスマントルコ支配時代の建築物」「ぶどう畑や南国風の植物」「色鮮やかなファサードを持つ南欧風の建築物」など、明るく開放的な雰囲気がある所以です。
昔からペーチは個人的に大好きな街で、ここ数年は子育てなどで忙しく足が遠のいていましたが、2024年10月に久しぶりに1泊2日で遊びに行きました。
今回の旅で訪れた場所を中心に、ペーチの魅力をぎゅっとまとめて存分にお伝えしていきます。
ブダペストからペーチまで電車で3時間程度。日帰りも一応できますが、見どころが多いので最低でも1泊するのが理想的です!
ペーチの歴史から始め、お気に入りの観光地・レストラン・ホテルなどをまとめてみました。
ハンガリー旅行でブダペスト以外の行き先を探している方は、ぜひこちらの記事を参考に、ペーチの魅力について知ってみてください。観光にとてもおすすめの街です🎉
観光・ホテル・レストラン・アクティビティなど、旅行で必要な情報が満載のプラットフォーム!
世界中の旅行者が投稿した口コミや評価を参考に、あなた好みの充実した旅のプランを立てていきましょう。
世界50ヵ国を旅した私も、いつもトリップアドバイザーにお世話になっています!!
トリップアドバイザーについて、こちらの記事に詳しくまとめたのでご覧ください!
りり / 旅行大好き
ハンガリーの首都、ブダペスト在住19年
1人旅が大好きで、世界50カ国以上を訪問
東京で旅行会社に4年勤務経験あり
ヨーロッパに長年いるけれど、実はインドや暖かい国が大好き
旅のプロとして、みなさんに役立つハンガリー情報や、旅行情報をお届け中!
ハンガリー旅行に関するお問い合わせもお気軽にどうぞ!
ペーチの歴史
ハンガリーのペーチは長い歴史を持つ街で、古代から多様な文化と影響が交錯してきました。
ペーチの歴史について、以下に簡単にまとめてみたのでご覧ください。
古代とローマ時代
ペーチの歴史は、紀元前にまで遡ることができます。もともとケルト人やイリュリア人が居住していた地域でしたが、紀元後1世紀にローマ帝国の一部となり、「ソピアナエ(Sopianae)」という名前で知られるようになります。
この時代に街は急速に発展し、キリスト教徒の共同体も形成されました。
ペーチの地下墓地(キリスト教初期墓地)は4世紀に建設されたもので、現在ではユネスコの世界遺産に登録されています!
中世
896年にマジャール人(ハンガリー人)がこの地域に定住すると、ペーチはハンガリー王国の重要な都市となりました。
1009年には、ハンガリーの最初の王、イシュトヴァーン1世によって司教座が設置され、以降、宗教的な中心地としての地位を確立。
1367年にハンガリー初の大学が創設され、ペーチは学問と文化の中心地としても重要な役割を果たしました。
オスマン帝国時代
1543年、ペーチはオスマン帝国に征服され、約150年間にわたってオスマン支配下に置かれました。この時代には多くのモスクが建設され、街にはイスラム文化の影響が色濃く残りました。
現在もペーチの中心のセーチェーニ広場には、オスマン時代のガージ・カーシム・パシャのモスクが保存されていますが、カトリック教会として使用されています。
ハプスブルク支配と近代
1686年にハプスブルク家によってオスマン帝国から奪還され、ハプスブルク支配の下で街は復興し、19世紀には鉱業(特に石炭と鉱石)と製陶業で繁栄しました。
この時期に都市のインフラも整備され、ペーチは産業と文化の中心地として発展しました。
20世紀以降
第一次世界大戦後、トリアノン条約によってハンガリーの領土が縮小される中で、ペーチはハンガリーにとどまります。
第二次世界大戦後、社会主義体制のもとで急速に工業化が進みましたが、1989年の民主化以降は観光と文化の中心地としての発展に重点が置かれるようになりました。
2010年には、ペーチは「欧州文化首都」に選ばれ、街の文化遺産や芸術活動が大いに注目されました。
ペーチは、今日も多文化の歴史を反映する多くの歴史的建造物や遺跡が残っており、訪れる人々に豊かな歴史と文化を感じさせる魅力的な都市です。
ペーチの主要な観光スポット
ペーチの主な観光スポットは、街の中心にあるセーチェーニ広場から徒歩で行ける範囲にあります。
ジョルナイ文化地区のみ街の東側にあって、少しだけ離れていますがバスで2駅程度の距離です。
セーチェーニ広場(Széchenyi tér)とその周辺
セーチェーニ広場はペーチの中心に位置する歴史的な広場で、街のシンボル的存在です。北に向かって緩やかな上り坂になっています。
この広場を中心に主な観光スポットへ徒歩で行けるので、何度か行き来することになるでしょう!
広場にはオスマン帝国時代に建てられたガージ・カーシム・パシャのモスク(現在はカトリック教会)があり、イスラム建築とキリスト教建築が融合した独特の雰囲気を感じられます。
広場に立つ大きな騎馬像の人物はフニャディ・ヤーノシュ。
15世紀のハンガリー王国の軍事指導者で、オスマン帝国の拡張を一時的に食い止め、ヨーロッパへの侵攻を防ぐことに成功した英雄です。
フニャディ・ヤーノシュの息子が、中世ハンガリー王国の最盛期を築いたマーチャーシュ王となりました。
広場を囲むようにバロック様式や新古典主義様式の建物が立ち並び、ペーチの豊かな歴史を象徴しています。
ジョルナイのエオシン陶器を使った噴水も立っていて、いかにもペーチらしい雰囲気を醸し出しているのも素敵です。
セーチェーニ広場から続くキラーイ通り(Király utca)は歩行者天国で、レストランやカフェ・お土産物屋さんなどが並び夜になっても賑やかです。
バロック様式やアール・ヌーヴォー様式の美しい建物も見られます。
キラーイ通りにある1895年完成の国立劇場は、ネオバロック様式とルネサンス様式が融合した壮麗な建物。オペラ、演劇、バレエなどを上演していて、ペーチの文化的なランドマークとなっています。
充実した博物館・美術館・アートギャラリー
ペーチにはたくさんの博物館・美術館・アートギャラリーがあり、美術好きな人であれば何日でも滞在を楽しめる場所です。
多くの美術館は提携していて、3日間有効のお得なチケットも販売されています!
ペーチの美術館のリストと料金表:https://www.jpm.hu/ticket-prices
その中でも、人気があって私もよく訪れる2つの美術館をご紹介します。
【ジョルナイ博物館(Zsolnay Múzeum)】
ジョルナイはペーチの歴史ある陶磁器ブランド。創業は1853年ですが、1865年にジョルナイ・ヴィルモシュ(Zsolnay Vilmos)が兄から経営を引き継いだことで大きく発展しました。
ジョルナイ博物館はペーチ市内の14世紀から記録のある古い建物の中にあり、ジョルナイ家から寄贈された製品や家具なども多く展示されています。
美術館の営業時間内であれば、入り口の門の先にある庭園には無料で訪問できるので、ぜひ入ってみてください!
美術館の地上階では、ジョルナイが手がけた教会・建物・屋内の装飾品の展示品や、華やかなタイルなどが展示されています。
個人的にこの階の展示がとても好きです。
2階に上がった左側には、ジョルナイ家の人々が実際に使用していた家具や装飾品の展示と、ジョルナイ家の次女テレーズが手がけたのエキゾチックで華やかな陶器のシリーズの部屋があります。
長い廊下には、ジョルナイ家の人々の写真や、工場の様子がパネルになって飾られており、当時の様子を垣間見られて面白いです。
階段を上がった右側の広いフロアでは、ジョルナイ製品を年代毎に追って見学ができます。
ジョルナイは多様なデザイン様式を取り入れ、多くの芸術家やデザイナーと作品を生み出してきたため、印象の異なる作品が多いのが特徴。
その中でも、19世紀後半から20世紀初頭にかけての作品が黄金時代と呼ばれています。
ハンガリーの首都ブダペストにも、ジョルナイのタイルや装飾品を使った建物がたくさんあります。ご興味のある方はこちらの記事もぜひご覧ください!
ジョルナイ博物館 | |
---|---|
住所 | Pécs, Káptalan u. 2, 7621 |
アクセス | セーチェーニ広場から徒歩5分 |
公式ウェブサイト | https://www.jpm.hu/exhibitions-events/permanent-exhibitons/jpm-zsolnay-museum |
休館日 | 月曜日、クリスマスなど(公式ウェブサイトを要確認) |
【チョントヴァーリ美術館(Csontváry Múzeum)】
ペーチ出身の画家Csontváry Kosztka Tivadar(チョントヴァーリ・コストカ・ティヴァダル)の作品を集めた美術館です。
ペーチ出身のチョントヴァーリは元々薬剤師でしたが、27歳で画家になる啓示を受けます。
独学で絵画を学び、40歳を過ぎてから本格的に活動を始めた異色の画家です。
チョントヴァーリといえば、ヨーロッパ、中東、北アフリカなどを旅して描いた風景画が有名です。
旅行好きな方なら「あ、この風景見たことある!」という作品に出会えるかもしれません!
ハンガリーの世界遺産「ホルトバージ」の風景がこちら。角のある灰色牛に牧羊犬のコモンドール、9つの穴の橋など、現在見られる風景と同じです。
ブダペストで活躍する「ゲリラ彫刻家・コロドコ」の作ったミニ彫刻『チョントヴァーリ』が、ホルトバージの9つの穴の橋の袂にあるそうです。もしもホルトバージへお出かけする予定がある方は探してみてください!
チョントヴァーリの独特なスタイルは当時の美術界では評価されず、生涯を通じて孤独と貧困に苦しみ、晩年は精神的にも不安定になってしまいます。
77歳で亡くなりましたが、現在ではハンガリーを代表する芸術家の一人として評価されています。
チョントヴァーリ美術館 | |
---|---|
住所 | Pécs, Janus Pannonius u. 11, 7621 |
アクセス | セーチェーニ広場から徒歩4分 |
公式ウェブサイト | https://www.jpm.hu/exhibitions-events/permanent-exhibitons/jpm-csontvary-museum |
休館日 | 月曜日、クリスマスなど(公式ウェブサイトを要確認) |
大聖堂・教会
ペーチにはいくつかの教会がありますが、注目すべき2つをご紹介します。
【ペーチ大聖堂】
4つの塔を持つユニークな外観のペーチ大聖堂(Pécsi székesegyház)。4世紀の初期キリスト教時代には、ここに古代ローマ時代の教会がすでに立っていたと言われます。
11世紀にハンガリー初代国王イシュトヴァーン1世によって、より大規模なロマネスク様式の聖堂が建てられます。しかし、長い歴史の中で何度も修復と改築が行われ、オスマン帝国の支配下にあった時期には、モスクとして使用されていました。
今日見られる姿が完成したのは19世紀の終わり頃。ロマネスク様式への回帰を目指した大規模な修復が行われた際です。
大聖堂の入り口は、建物を正面から見て左の側面にあります。
内部はとてもゴージャスで華やか。豪華な金箔装飾、彫刻、そして大理石の柱が随所に配置されていて、ステンドグラスが差し込む光によって、内部空間に神秘的な美しさを加えています。
オルガンのパイプは合計6,000本以上あり、各パイプは異なる音色や音高を持つように設計されています。
教会の入り口から見て右の奥の塔(教会を外から正面に見たら、広場に面した右手前の塔)には、徒歩で上ることが可能。
階段は全部で133段で、5分もあれば上れるので、足腰に自信のある方は行ってみてください。
塔の上からペーチの街を360度眺めることができます。
大聖堂の地下礼拝堂(クリプト)には、15世紀にペーチ司教としても活躍した詩人のヤヌス・パンノニウスの遺骨も埋葬されています。
ペーチ大聖堂 | |
---|---|
住所 | Pécs, Dóm tér 2, 7621 |
アクセス | セーチェーニ広場から徒歩8分 |
公式ウェブサイト | https://pecsiegyhazmegye.hu/en/attractions/mosque-of-pasha-gazi-kassim |
【ガージ・カーシム・パシャのモスク<カトリック教会>】
セーチェーニ広場で一際目立つ緑色のドームの建物は、現在はカトリック教会ですが、ガイドブックなどでは「モスク(ジャーミィ)」と紹介されていることも多いです。
屋根の上にはイスラム教の象徴である「三日月」の上に、キリスト教の象徴である「十字架」がかかげられています。
広場に対して建物が斜めになっているのは、モスクがメッカの方角を向いているためです。オスマン帝国時代にはミナレットも立っていましたが、現在は残っていません。
モスク(教会)への入り口は、セーチェーニ広場を正面から見て建物の右前あたり、下の階から入れます。
教会の地下聖堂(クリプト)は墓所になっています。
階段を上ると礼拝堂に到着します。十字架やキリスト教にまつわる壁画があるものの、アーチの部分の縞模様や窓の模様、2階の礼拝エリアなど、イスラム建築の特徴が見られ独特な雰囲気です。
奥正面の十字架の下にあるのはミフラーブ(メッカの方角に向かって作られた、壁面にある大きな窪み)。アラビア語の装飾も残っているので、ぜひ近くから見てみてください。
ガージ・カーシム・パシャのモスク<カトリック教会> | |
---|---|
住所 | Pécs, Hunyadi János u. 4, 7621 |
アクセス | セーチェーニ広場内 |
公式ウェブサイト | https://pecsiegyhazmegye.hu/en/attractions/mosque-of-pasha-gazi-kassim |
<世界遺産>ペーチの初期キリスト教墓所(Cella Septichora Visitor Centre)
ペーチのCella Septichora Visitor Centreでは、ユネスコ世界遺産に登録されている古代ローマ時代の早期キリスト教の地下墓地群を展示しています。
「Cella Septichora」とはラテン語で「七角形の礼拝堂」を意味します。
センター内では、4世紀のキリスト教徒の埋葬地である美しい装飾が施された墓室や、七角形の礼拝堂「セプティコラ」を見学できます。
貴重なモザイクやフレスコ画が保存されており、訪問者は古代の宗教文化を体感し、地下墓地の構造や歴史を学べる場所になっています。
ペーチの初期キリスト教墓所(Cella Septichora Visitor Centre) | |
---|---|
住所 | Pécs, Sétatér 7621, |
アクセス | セーチェーニ広場から徒歩5分 |
公式ウェブサイト | https://www.vilagoroksegpecs.hu/en |
チケット情報 | https://www.vilagoroksegpecs.hu/en/information/entry-fees |
次にご紹介する「ジョルナイ文化地区」へ行く場合は、Cella Septichora Visitor Centreや周辺の遺跡の見学もできるコンビネーションチケット(Heritage ticket)がお得です!!
(2024年10月現在のコンビネーションチケット代は9,900フォリント、有効期限4日間)
ジョルナイ文化地区(Zsolnay Kulturális Negyed)
ジョルナイ文化地区は、ペーチの著名な陶磁器メーカー「ジョルナイ」の歴史的な工場跡地を再開発したエリアです。
ジョルナイ陶磁器に関する展示はもちろんのこと、劇場、カフェ、ショップなどが集まり、アートや文化イベントが頻繁に開催され、敷地内の散策や公園利用は無料なので、市民の憩いの場にもなっています。
ペーチが2010年に「ヨーロッパ文化首都」に選ばれた際、重要なプロジェクトの一環として公開されました。
見学するのに最低でも2〜3時間は時間が必要です。私は4時間以上滞在しました!
19世紀末から20世紀初頭のジョルナイ黄金期と呼ばれる時代のコレクション、修復されたジョルナイ一家のヴィラでの、ジョルナイ家の歴史や家族の暮らしぶりを紹介する展示など見どころが満載。
ジョルナイの初期の作品や絵付け工房の様子なども見学できます。
ジョルナイの創設者であるジョルナイ・ヴィルモシュのために造られた霊廟も立派で、ジョルナイ文化地区から数分歩いた場所に立っています。その後家族もここへ埋葬されました。
家族と工場の職人たちが設計及び建設に携わり、ジョルナイ工場で制作された独特の陶磁器タイルを使用した霊廟は、ジョルナイの陶芸技術と芸術性が反映された美しい場所です。
ジョルナイと直接関係があるわけではないのですが、ペーチの産業史で重要な役割を果たしている手袋工場と展示物の見学や、ジョルナイ文化地区内にある人形劇場の人形見学なども楽しめます。
ジョルナイ文化地区についてもっと詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください!!
ジョルナイ文化地区 | |
---|---|
住所 | Pécs, Felsővámház u. 52, 7626 |
アクセス | ペーチの街の中心からバスで2駅程度(セーチェーニ広場から徒歩20分) 2, 4Y, 13, 14YのバスなどでZsolnay negyed停留所で下車、ジョルナイ文化地区の入り口まで徒歩1分 |
公式ウェブサイト | https://www.zsolnaynegyed.hu/en |
チケット情報 | https://www.zsolnaynegyed.hu/en/information/ticket-sales (Zsolnay TicketもしくはHeritage Ticketがおすすめです) |
定休日 | 月曜日、クリスマスなど(公式Webサイトを要チェック) |
ペーチの食文化とグルメスポット
ペーチやその周辺はワインの産地で、特にヴィッラーニ産(Villány)やシクローシュ産(Siklós)のワインが有名です。
ぜひ地元のワインと一緒にお食事を楽しんでください!
「ペーチといえばこれ!」という超代表的な料理があるわけではないのですが、ペーチから南下するとバルカン半島の国々が続く立地なので、個人的な好みも合わせてバルカン風のレストランをご紹介します。
バルカーン・ビストロ(Balkán Bisztró)
以前訪問した時に気に入って、今回も絶対食事をするぞ!と心に決めていたレストランが「バルカーン・ビストロ」。私が好きなバルカン半島の料理を中心に提供しています。
ペーチから少し南に行けばもうクロアチア、バルカン半島はもう目の前です!
ランチで行くつもりが予定が押してしまい、急遽夜に行くことに決定。念の為予約をとりに午後3時頃に行ったのですが、まだテーブルは賑わっていてレストランの人気がうかがえます。
ちなみに、前回訪れた時はテラス席でチェバプチチ(親指サイズのケバブ)とプレシュカヴィツァ(ハンバーグ状のお肉)をいただきました。いずれもバルカン半島の国々のメニューで見つけられます。
夕食のタイミングで到着、テラス席は寒いということで店内へ。古い建物と素朴な内装のマッチングが印象的で、居心地もよかったです。
私の前に20名の団体さんが入っていて、チェバプチチなど代表的なバルカン料理は売り切れてしまっていたのですが、トルコ料理のキョフテなら作れるとのことでオーダー!
スパイスの効いたお肉を美味しくいただきました。アイバル(赤パプリカのペースト、バルカン半島で食される)は別途注文しています。
私の周りのテーブルのみなさんは、地元のワインを食事と一緒にオーダーしていました!
締めはトルココーヒで!!トルコや中近東のデザート「バクラヴァ」などもメニューに載っています。
なんとなく若いお客さんが多いと予想していたのですが、全くそんなことはなく、むしろ40代以上の人が多かったのは意外でした。
接客もとても丁寧で評判が良く、どんな年齢の人でも安心して訪問できますよ。
ハンガリー料理に飽きてきたら、ハンガリーに隣接するバルカン半島の料理にぜひトライしてみてください!!
バルカーン・ビストロ | |
---|---|
住所 | Pécs, Ferencesek utcája 32, 7621 |
アクセス | セーチェーニ広場から徒歩4分 |
公式ウェブサイト(Facebook) | https://www.facebook.com/balkanbisztro/?locale=hu_HU |
定休日 | 月〜水曜日、クリスマスなど(2024年10月の情報、夏は営業日が増える可能性があるので要確認) |
ペーチでおすすめの滞在エリアとホテル
ペーチの観光名所はセーチェーニ広場周辺に集まっているので、広場の近くに滞在できると、移動にも便利で旅の満足度が上がること間違いなしです!
以前宿泊したアデル・ブティックホテル(Adele Boutique Hotel)がとても気に入り、今回も予約するつもりでしたが、レビュー評価の高いパラティヌス・ブティックホテル(Palatinus Boutique Hotel)にも目が止まりました。
パラティヌスホテルといえば、ペーチで一番有名な老舗ホテル。私も宿泊したことがありますが、2023年から約2年間の改装工事が始まっています。
その老舗ホテルの隣にあって、2023年にオープンした同系列のブティックホテルということで、気になって実際に宿泊してみました。
公式ホームページよりBooking.com経由の方が安かったので、そちらから予約しました。
Booking.comの携帯アプリを使うとさらに安くなる場合があるので、ダウンロードしてチェックしてみてください!
パラティヌス・ブティックホテル(Palatinus Boutique Hotel)
今回選択したのはスーペリアルームより少し広いデラックスルーム。
客室の壁紙はシックなグリーンで落ち着いていて、木材のフローリングが暖かい雰囲気を生み出しています。
歩行者天国のキラーイ通り向きの部屋でしたが、窓の作りがしっかりしているためか、騒音は全くありませんでした。
バスルームもモダンで、明るくすっきりしています。
絨毯が敷き詰められた廊下と階段はエレガント。建物の内側向きの共用テラスがあって、自由に利用できます。
宿泊料金には朝食も含まれているので、モダンな会場でのお食事をお楽しみください。
スタッフのみなさんも気さくで優しく、さすが人気ホテルだと思いました。移動にもかなり便利な立地なので、どなたにもおすすめできるホテルです!
パラティヌス・ブティックホテル | |
---|---|
住所 | Pécs, Király u. 3, 7621 |
公式ウェブサイト | https://palatinusboutiquehotel.hu/en/ |
宿泊費用目安 | 1室100ユーロ〜 |
世界最大級のホテル予約サイトなので、泊まりたい場所がきっと見つかります。
ホテルだけでなく、アパートメントも充実しているので、暮らすように旅したい派にもおすすめ!
一度到達した会員グレードが下がらないのも嬉しいです。
ペーチへの行き方 / ペーチ市内の移動
ペーチへの行き方
ブダペストの東駅からペーチまでは電車で約3時間。2時間に1本しか運行していないので、旅の計画は事前に立てておくのがいいです。
線路の工事などの事情で、ブダペストの東駅以外から出発する場合もあるので、必ずチケットをよく確認してください。
ハンガリー国鉄のチケット手配などの情報は、こちらの記事からどうぞ!
ペーチの鉄道駅 | |
---|---|
住所 | Pécs vasútállomás, 7623 |
アクセス | セーチェーニ広場から徒歩15分 |
ペーチ市内の移動
ペーチ市内の公共交通機関はバスで、2024年10月現在、1回券は400フォリント、24時間券は1,100フォリントです。
MAVのアプリで24時間券は購入可能なのですが、ペーチ到着直前にアプリでうまく購入できず、結局ペーチの駅のキオスクで1回券を数枚購入しました。(キオスクでは24時間券は販売していません。後ほどMAVのアプリを再度試したら、24時間券の購入もできそうでした。)
ペーチの中心のセーチェーニ広場までバスは走っていません。少し手前のラーコーチ通り(Rákóczi út)まで駅からバスで2駅で、その後徒歩で移動です。
ジョルナイ文化地区へ行く場合を除き、ほとんどが徒歩の観光になると思います。
駅からセーチェーニ広場までは、歩くと15分程度です。
まとめ:ペーチの魅力を徹底解説!
ペーチは、豊かな歴史と多様な文化が融合する魅力的な街です。
ローマ時代から続く遺産、オスマン帝国の影響を受けたモスク、ジョルナイ陶磁器の伝統など、さまざまな歴史的背景が街の魅力を深めています。
観光名所が集まるコンパクトな街並みは歩きやすく、文化的な散策を楽しむのに最適です。
ペーチには、心温まるホスピタリティとともに、快適な宿泊施設や人気のレストランも揃っています。
個人的にすごく好きな街で、見どころも多いです。気になった方はぜひお出かけになってみてください、後悔はしないはずです!
以上、参考になる情報があれば幸いです。
歴史と現代が調和するペーチで、心に残る旅のひとときをお過ごしください。