マーチャーシュ教会の屋根のタイルを買ってみた!【ジョルナイ焼きの魅力】

マーチャーシュ教会の屋根のタイル、ジョルナイ製

ブダペスト観光でぜひ訪れてほしいのが、王宮の丘にあるマーチャーシュ教会漁夫の砦。丘の上にある漁夫の砦からの景色はとても素晴らしく、マーチャーシュ教会では独特な美しさを堪能できます。

マーチャーシュ教会に行くたびに、お土産屋さんで積み重なっていて気になっていたタイルがあるのですが、今回訪れた時にとうとう購入するに至りました!

カラフルなタイルが並ぶお土産屋さん
マーチャーシュ教会のお土産物屋さんに並ぶタイル

このお土産、いったいなんだかお分かりですか?お土産屋の店員さんに聞いてみたのですが…!

りり

その正体は、マーチャーシュ教会の屋根のタイル!教会の改修前に実際に使われていたものです。

マーチャーシュ教会の屋根の写真
改修後のマーチャーシュ教会の屋根
購入した屋根のタイルには汚れもついたまま
マーチャーシュ教会で購入した屋根のタイル

このタイルはハンガリー南部の街ペーチ(Pécs)にある、ジョルナイ(Zsolnay)という1853年創業の老舗磁器ブランドのものです。

今回の記事では、マーチャーシュ教会のタイルから発展させて、ジョルナイ製品の魅力についてご紹介していきます!

この記事で紹介する内容

  • マーチャーシュ教会の内部の展示物の様子(屋根のタイルも展示されている!)
  • マーチャーシュ教会のお土産屋さん(屋根のタイル販売あり!)
  • ジョルナイ製タイルが屋根に使われている、ブダペストの建築物の紹介
  • ジョルナイ製の食器などの紹介
  • ブダペストからペーチ日帰りツアーの紹介

タイルがなんだか可愛いかもと思った方、ハンガリーの独特な屋根の建物を見てみたい方、ジョルナイ製品ってどんな感じ?と気になった方、ぜひぜひ最後まで記事に目を通してください!

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この記事を書いた人

りり / 旅行大好き

ハンガリーの首都、ブダペスト在住19年
1人旅が大好きで、世界50カ国以上を訪問
東京で旅行会社に4年勤務経験あり
ヨーロッパに長年いるけれど、実はインドや暖かい国が大好き

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目次
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マーチャーシュ教会の内部の様子とお土産物屋さん

マーチャーシュ教会の外観
大きすぎて写真に収まりきらないマーチャーシュ教会

13世紀にこの地に建てられた教会は、さまざまな歴史をたどってきました。第2次世界大戦で大きな被害を受けた後、1956年から1970年にかけて修復されましたが、2003年から2013年にかけても大規模な改修工事が行われました。

りり

改修工事の際に取り外した教会の屋根のタイルを、教会内のお土産屋さんで購入できます!

マーチャーシュ教会のお土産屋さんにたどり着くためには、教会の入場料の支払いが必要です。チケットは教会の入り口から歩いて30秒ほど、漁夫の砦の隣にある横に細長い形をしたチケット売り場で購入してください。

マーチャーシュ教会の情報
住所Budapest, Szentháromság tér 2, 1014
アクセスバス16番 Szentháromság tér停留所からすぐ
時間平日 09:00~17:00、土曜日 09:00~13:00、日曜日 13:00~17:00
定休日結婚式や臨時のミサがある場合は入場不可
予算大人 2,500フォリント、学生 1,900フォリント
ホームページhttps://matyas-templom.hu/home

マーチャーシュ教会の上の階にミニ博物館あり→古い屋根のタイルも展示中

マーチャーシュ教会の煌びやかな内部の様子
美しいマーチャーシュ教会の内部

マーチャーシュ教会に入り、正面に向かって左側の前の方に上の階へ続く階段があります。上の階は博物館のようになっています。

教会の博物館の一部
教会で実際に飾ったり使用されていた品々が並んでいます
教会の博物館の一部

教会内部は上から見てもきれいです。

上の階から教会を見た様子
上の階の前方のテラスに出て、教会内部を眺めることができます
マーチャーシュ教会関連の展示物をみる人々
教会の2階に並ぶ展示物
マーチャーシュ教会関連の展示物
(左)エリザベートはマーチャーシュ教会で戴冠式を行いました(真ん中・右)上の階で見られる展示物

通路には教会の改装前に使われていたタイルも展示されています。

ジョルナイの屋根のタイルが展示されている
展示されている古いタイル
りり

よく見てみると「タイルはお土産物屋さんで売ってます」と書いてあります!今まで気がつきませんでした💦

展示通路の先にある螺旋階段を降りて地上階に戻ると、お土産物屋さんがあります!

マーチャーシュ教会内のお土産物屋さん

マーチャーシュ教会のお土産屋
小さなお土産物屋さん

マーチャーシュ教会のお土産屋さんはとても小さいです。

上の階の展示通路から降りてきたところ、すなわち教会の入り口を入って真正面、教会の後部にあります。

お土産屋の内部の様子
絵葉書やマーチャーシュ教会の説明本
お土産屋の内部の様子
ペンケースやアクセサリーも販売しています

お土産屋さんの左側の真ん中辺りに、教会の改修前に実際に屋根に使われていたジョルナイのタイルがあります!

詳しい案内が全くないので、気が付かないお客さんも多いのではないでしょうか。

販売されているジョルナイのタイル
タイルは棚の一番下に並んでいます

実際に使われていたタイルなので、傷がついたり欠けていたりする部分もあります。さらに、同じ色でも微妙に雰囲気が異なります。

りり

購入前に、気になるタイルの箱を開けて色々見比べてみました。

店員さんから特に注意はなかったので、もしもタイル購入希望の(変わった!?)方は、堂々と箱を開けてタイルを選んでください。

購入したマーチャーシュ教会の屋根タイルについて

正真正銘のマーチャーシュ教会の屋根だったタイル

私は薄いブルーのタイルを選びました。黄色もきれいだなと思ったのですが、ブルーのタイルは残りが数個だけしかなかったので、黄色いのは欲しくなったら(!)別の機会に買い足せそうと思ったのが理由です。

りり

数ヶ月前に来た時の写真をみたら緑色のタイルもあったのですが、それは今回見かけませんでした。

当たり前ですが、数に限りのある商品ですね。

屋根タイルの値段や大きさは次の通りです。

  • 値段:6,000フォリント(約2,500円 / 2023年8月現在:1フォリント=0.41円)
  • 幅15センチ × 長さ37センチ × 高さ3センチ(箱の大きさ)
  • 重さ 約1.2キロ
  • マーチャーシュ教会の屋根タイルはオリジナルであることの証明書付き(教区司祭の名前とサイン入り)

ハンガリーの物価から考えると決して安くはありません。でも、このタイルがジョルナイ製のオリジナルの屋根のタイルと聞いて、すぐに購入してしまいました!

前からずっと気になっていたし、世界遺産の地区に立つ教会の屋根を実際に購入できる機会は多分珍しいし、そして何より元々ジョルナイの製品が好きだったので、買えてすごく嬉しいです

日本の家族や友達へのお土産にするにはちょっとマニアックすぎますが💦、ブダペスト観光にいらしたみなさんが、思い出に購入するのもいいかもしれません!?!?

屋根タイルはお土産にはちょっと独特ですが、ジョルナイの小物類やカップ&ソーサー、食器類などはお店で普通に購入できるので、この記事の後半でご紹介します。

ジョルナイのタイルの屋根 / ブダペストの建築物

ハンガリー国立地質学研究所を上から撮影した様子
ハンガリー国立地質学研究所(Magyar Állami Földtani Intézet). Puskás Ferenc Stadionからバスで地方へ移動する場合、車窓から見える場合があります / 画像引用元:Wikipedia

初見では「ん!?なんか派手な屋根!」とびっくりすることもあるジョルナイのタイルの屋根。でも、見慣れると「あ〜、ここもジョルナイの屋根なのね!」と親しみが湧いてきます。

ブダペストにはジョルナイ製のタイル屋根の建物が10数箇所にあるのですが、観光中に目にしやすい建物をピックアップしてご紹介します。

ブダペスト中央市場(Nagy Vásárcsarnok)

ブダペスト中央市場の外観
ブダペスト中央市場。独特でカラフルな屋根はジョルナイ製

ブダペスト観光時にぜひ一度は訪れてもらいたいのが中央市場。生鮮食品だけでなく、はちみつや民芸品など、お土産類も充実しています。

この市場の屋根に使われているのはジョルナイのタイル。市場でお買い物をする前に、ぜひ外観にも注目してみてくださいね!

ブダペスト観光の記事で、ブダペスト中央市場について書いています。お出かけ予定の方は、住所や営業時間と合わせてぜひご覧ください。

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ブダペスト動物園の象の館(Fővárosi Állat- és Növénykert / Elefántház)

エレファントハウスの屋根
ブダペスト動物園のエレファントハウスの屋根もジョルナイ製

150年以上の歴史を誇る、ブダペスト動物園内にある「エレファントハウス」の屋根もジョルナイのタイルで飾られています。

りり

象の故郷のインドやアフリカをイメージして作られた建物ですが、中東っぽい雰囲気もありますよね!?内部もエキゾチックに作られています。

エレファントハウスとゾウ等
エキゾチックなエレファントハウス / 画像引用元:ブダペスト動物園公式ページ

タイルの色と組み合わせがスッキリしていて、個人的にジョルナイのタイル屋根の中で好きな建物の1つです。

ブダペスト動物園は市民公園内にあります。アクセスしやすく、都会にありながら緑も多い動物園でリフレッシュしませんか?

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応用美術館(Iparművészeti Múzeum)

応用美術館の外観
緑色のタイルが印象的な応用美術館 / 画像引用元:応用美術館公式ページ

19世紀末に完成した応用美術館の屋根にも、ジョルナイのタイルが使われています。当時は「ジプシーの宮殿」と揶揄され賛否両論あったようですが、現在ではハンガリーのアール・ヌーヴォー建築の最高傑作の1つとして認識されています。

ドームの上にある金色の飾りは、数年前からありません。美術館は休館中なので、外観だけ楽しんでください。

りり

ブダペスト空港から、バス100Eなどで街の中心に向かう場合、応用美術館の隣を通ります。道の左前方もしくは左側にご注目ください!

2023年9月現在の美術館の様子。空港からÜllői útを通って来る場合、この角度で見えてきます

ハンガリー国立公文書館

ハンガリー国立公文書館

マーチャーシュ教会から徒歩6分、王宮の丘の入り口のウィーン門の隣にある、ハンガリー国立公文書館の屋根のタイルもジョルナイ製です。

建物の高さがあり、マーチャーシュ教会の屋根ほどキラキラしていないので見逃しがちですが、よく見るとジョルナイのタイルだと分かります。

王宮の丘の観光の際に、ウィーン門を通る場合はぜひご覧ください。

屋根だけでなく、建物も立派で美しいです

漁夫の砦から見えるプロテスタント教会(Szilágyi Dezső téri református templom)

漁夫の砦から見る景色
漁夫の砦からの景色

マーチャーシュ教会に行くからには、ドナウ川の景色をご覧になるはずです!有料の漁夫の砦がビューポイントですが、その付近にいたらどこからでもほぼ同じ景色が見られます。

国会議事堂の方を眺めると、目に入ってくるのが大きなプロテスタント教会。マーチャーシュ教会の屋根と似た色合いの屋根が印象的で、結構目立ってます。

この教会の屋根もジョルナイ製です。ドナウ川とブダペストの景色を眺めながら、合わせて探してみてください。

ブダペスト工科経済大学(BUDAPESTI MŰSZAKI ÉS GAZDASÁGTUDOMÁNYI EGYETEM)

ペスト側から見たブダペスト工科経済大学

ブダペスト工科経済大学のいくつかの建物の屋根も、ジョルナイのタイルで飾られています。

ドナウ川クルーズに乗る場合や、中央市場で買い物をしてからドナウ川沿いを歩く場合、工科大学の川沿いの建物がよく見えます。中心の建物の鮮やかな赤いタイルの屋根に思わず目がいくことでしょう。

ジョルナイの食器や小物などの磁器製品(日本でも時々購入できます!)

ジョルナイ専門店の内部の様子
ブダペストのジョルナイ専門店の様子

ジョルナイの食器や小物にはさまざまなシリーズがありますが、お花や植物をモチーフとしたものが多い印象です。

私が好きなのはこのハート型の小物入れ。2023年8月現在のお値段は、1個約30,000フォリント〜(約12,000円〜/1フォリント=0.41円)です。

ハート型の小物入れ
ブダペストのジョルナイ販売店で購入できるハート型の小物入れ

この前久しぶりに実家に帰った時に、もう10年以上前に買ったジョルナイ製のお皿が飾ってあることに気がつきました。当時はたしか、今の3分の1くらいのお値段だったような。その頃からジョルナイ製品は好きでした。

ジョルナイのお皿
実家に飾ってある手のひらサイズのお皿
実家に飾ってあるジョルナイのお皿
ジョルナイ製の独特な形のお皿

タイミングがよければ日本でもジョルナイの購入は可能!

日本ではジョルナイ製品が購入できる場所は限られていますが、アマゾンや楽天でいい商品が出ている時があります!

ブダペスト5区のジョルナイ専門店

ジョルナイ専門店の内部の様子
私が訪問した時の店員さんは、日本贔屓の親切な人でした

ブダペストに遊びにいらっしゃる場合は、ブダペスト5区にあるジョルナイの専門店へどうぞ。小さな店舗ですが、商品は充実しています。

お隣にはハンガリーで同じく有名な磁器ブランド「ヘレンド(Herend)」の専門店もあるので、一度に両方覗けるのが魅力です。

ジョルナイ専門店の情報
住所Budapest, József nádor tér 10, 1051
アクセスDeák Ferenc tér駅より徒歩4分
営業時間月~金 10:00~19:00
土 10:00~16:00
日 定休日

ジョルナイの食器を取り扱っているレストラン

ブダペストの有名レストラン「グンデル」のディナータイム(18:00〜)にコース料理をいただく場合、ジョルナイの食器にお料理が盛り付けされています。

レストランの様子はこちらからどうぞ。

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ジョルナイのエオシン釉薬を使った磁器製品

玉虫色の花瓶
エオシン釉薬が使われている花瓶 /. 画像引用元:Zsolnay Luxury Porcelain

ジョルナイというとエオシン釉薬(うわぐすり)を使った作品も有名です。玉虫色、赤、青、紫などの色があります。

ジョルナイ専門店の内部の様子
ジョルナイ専門店の奥にある、エオシン釉薬を使った商品

大きな商品は高価ですが、アクセサリーなど小さな商品であれば比較的求めやすい価格です。店員さんにお手頃な商品がないか相談してみてください。

日本人留学生も多い「リスト音楽院(リスト フェレンツ音楽大学)」のコンサートホールの内装は、ジョルナイが手がけていて目を引く箇所がたくさんあります。

きらりと光るジョルナイの飾り玉は、合計22個あるそうです / 画像引用元:ERRE ARRA
ジョルナイが手がけたコンサートホールは独特な雰囲気

リスト音楽院のチケット売り場へと続く入り口部分は、無料で入ることができます。時間があったら覗いてみて、ジョルナイの作品に触れてみてください。

もっとジョルナイについて知りたい人は、ジョルナイ発祥の街ペーチへ!

ジョルナイ発祥のペーチは歴史のある古い街で、観光で訪れるのにおすすめの場所です。

南国風の明るい街には、ジョルナイ関連の見どころ以外にも、世界遺産に登録されている「初期キリスト教墓所」や、数々の美術館などがあります。

りり

ペーチまで電車で片道3時間かかります。見どころが多いので、宿泊したほうがゆっくりと街を楽しめます。

ハンガリー滞在日数が限られている場合は、効率よく観光できる、ブダペスト発着の個別手配のツアーがおすすめです!

HISが紹介しているペーチ日帰り観光ツアーでは、ジョルナイの元工場やジョルナイ一家が暮らしていた家、ジョルナイの作品が集まる「ジョルナイ・クォーター」の見学や、ペーチの街の観光をブダペストから日帰りで楽しめます。

時間のない方や、詳しい説明を聞きたい方に断然おすすめします!

ジョルナイとペーチの街を大満喫できるプランです。

  • 日本語ガイド同行、専用車貸切のプラン
  • ジョルナイ・クォーターとジョルナイ陶器博物館入場
  • 昼食付き
  • ペーチの街の観光あり

\ ペーチで盛りだくさんの1日! /

個人旅行でペーチへ行ってみたい方は、こちらの記事を参考にしてください。最低でも現地に1泊することがおすすめ。見どころ満載の街です!

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マーチャーシュ教会の屋根のタイルとジョルナイ焼きの魅力 まとめ

ブダペスト5区にあるジョルナイ製の噴水
ジョルナイ専門店の前にあるジョルナイ製の噴水。2020年に撮った写真と比べてみたら、現在は女性の像がないことに気がつきました!

ブダペストの観光の目玉の1つであるマーチャーシュ教会の屋根を彩るジョルナイのタイルはとても印象的です。なんと、教会改修前に実際に使われていたタイルを、マーチャーシュ教会内のお土産屋さんで購入することができます。

ジョルナイはハンガリーの南の街ペーチ産ですが、ブダペストでもジョルナイのタイルを使った建物が多く存在しています。観光の合間に探してみると楽しいです。

ジョルナイ製の食器や花瓶、置物などの商品はブダペストでも購入できます。

日本でも時々販売されているので、気になる方はAmazon楽天市場で探してみてください。

もっとジョルナイの魅力に触れたい!という方は、ペーチへ出かけてジョルナイ・クォーターや博物館を満喫するのがなんと言ってもおすすめ。ペーチの街自体も可愛らしく、観光を楽しめる行き先です。

以上、何か参考になる情報があれば幸いです。ジョルナイが気になった方には、いつかどこかでジョルナイに直接触れるチャンスがありますように!!

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